【よくある相談:やんちゃな子に振り回される毎日で、もう限界です...私、教師に向いてないんでしょうか?】
この記事を読むと分かること
✅️なぜ「厳しくしろ」のアドバイスが逆効果になるのか
✅️やんちゃな子が本当に求めているものの正体
✅️「教師に向いてない」と思う気持ちの真の原因
✅️明日からできる、やんちゃな子との関係を変える具体的方法
✅️一人で抱え込まない教師になるための視点転換
「この担任、マジで嫌だ…」
「チッ… うっざ…」
「どうせ俺なんか...」
授業中に、クラスの子からこんな言葉を投げかけられたとしたら…
あなたなら、どう感じますか?
実際に、このような現実に直面している先生から、こんな切実な相談を受けました。
今日は、現場ではなかなか教えてもらえない「本音」に切り込んで、よく受ける相談の一つを紹介したいと思います。
私は現場で(今は育休中ですが)度々このような相談に乗ってきました。
また、このブログでも、ありがたいことに1〜2ヶ月を超えたあたりからDMにて相談・連絡をくださる方も増えてきて、大変嬉しく、また有り難く思っています。
こんな感じの悩みを抱えている先生は、現場ではとても多いと感じます(当然、私もかつてはその一人でした)。
あなたも、もしかしたら同じような気持ちになったことがあるのではないでしょうか?
今日の内容、今日のこの視点を知っているかどうかで、教師人生は全く違うものに変わるはずです。
知らないまま悩み続けるか、明日から変化を実感するか。
その違いは、この記事を最後まで読むかどうかだけ、ぐらいに重要な視点です。
よく受ける相談内容
相談内容は、だいたいこんな感じです(掲載の了承はいただいてます)
・もう本当に限界…
・クラスのケンジくん(仮名)が、毎日授業を妨害
・他の子たちも真似し始める
・注意すると『うるせー』『やだ』と言い返されて、どうしていいか分からない
・先輩の先生に相談したら『もっと毅然とした態度で』『厳しくしなさい』って言われる
・でも実際に厳しくすればするほど、ケンジくんは反発
・授業中に『この担任、マジで嫌だ』などと大きな声で言われる
・その瞬間、クラス全体が凍りついて、担任としても泣きそうになる
・隣のクラスはすごく静かなのに、自分のクラスだけがうるさい
・毎朝学校に行くのが憂鬱
・夜は『明日はどんな嫌なことが…?』と不安で眠れない
そして
・自分は、教師に向いてないのでは?
・良いクラスにするため頑張りたいのに、何をやってもうまくいかない
・もう、どうしたらいいのか分からない…
細かい状況は違えど、相談内容はこんな感じが多いです。
具体的な対応法はできる範囲で個別にお答えしましたが、今回の記事は「その核心部分」について書こうと思います。
そもそも何故、この状況に陥ってしまうのか?
このような相談を受けるたび、私は心が痛みます。
なぜなら、この先生が感じているような「教師に向いてない」という気持ちは、完全に間違っていると思うから、です。
問題は能力ではありません。
視点です。
先輩からのアドバイスは
「もっと厳しく」「毅然とした態度で」。
これ、実は多くの現場で当たり前のように言われていることですが、正直、解決策としてはズレています。
明確な「視点」がないと、これらの指導は効果がないどころか、
むしろ子どもとの関係性は
「終わり」に向かっていってしまう。
なぜかというと、ケンジくんがその時点で求めているのは
「厳しさ」ではないからです。
「厳しくする」というのは、言い換えれば
「管理を強化する」ということですよね。
でも、管理を強化すればするほど、やんちゃな子は反発します。
それはなぜでしょうか?
従来の指導では、どうしても「問題行動を止める」ことに焦点が当たってしまいます。
でも、これでは根本的な解決にはならないです。
やんちゃさの本当の正体
ここで、とても大切なことをお伝えしたいと思います。
ケンタくんのような「やんちゃな子」は、実は
「問題児」ではありません。
「…は?」
「キレイゴトかよ!」
と思われた方は、以下の記事をご覧ください。
今すぐに視点を変える必要に迫られることを
お約束します。有難いことに、たくさんの閲覧をいただいてます。
そして、 ↑ を「明日の朝からスタートできる第一歩」を、以下に詳しく書いてます。
※私の教室での詳細な具体例あり
そのエネルギーの強さ、その存在感、そのパワー。
これらは全て、将来的に大きな武器になる要素なんですね。
間違っても「潰してはいけない」大事な才能。
問題は、そのエネルギーが「良い方向」に向かっていないだけ。
ケンジくんが授業中に立ち歩いたり、大きな声を出したりするのは、「注目されたい」「認められたい」という欲求の表れなんです。
つまり、彼は教室内で
「何者か」になりたがっている。
そんな状態なんですね。
でも、正しい方法が分からないから、
反抗という形で表現してしまう。
これが、やんちゃさの本当の正体です。
私からの回答:視点を変えてみませんか?
私からお伝えしたのは、
「あなたは絶対に教師に向いています。」
という内容でした。
なぜそう言い切れるのか?
それは、その方がケンジくんのことで悩んでいるからです。
本当に向いていない人は、悩まない。
「コイツ、手に負えんわ…」
「まあ、育ちが悪いんだろう」で終わりです。
でも、あなたは違う。
(どうしたらこの子を変えられるだろう)
(どうしたらこの子の良さを引き出せるだろう)
(自分に原因( = 成長させるためのヒント)があるに違いない…)
そう考えているからこそ、苦しんでいるんですよね。
その気持ちこそが、
「子どもの成長を促す教師の姿」だと私は思います。
明日から試してほしい3つのアプローチ
1. 「管理」から「理解・育成」への視点転換
ケンジくんが問題行動を起こした時、こう考えてみてください。
「この子は、どんな気持ちでこの行動をしているのかな?」
例えば、授業中に立ち歩いた時。
従来の対応:「座りなさい!」 → 管理
新しい対応:「ケンジくん、何か困ってる?」 → 理解・育成
この小さな変化が、実は大きな違いを生むんです。
最初はうまくいかなくても大丈夫。
私も何度も失敗てきてます。
が、年度の終わりには「確実に」子どもの良い変化を見れてきてます。
大切なのは、この視点を忘れずに続けることですね。
2. エネルギーを良い方向に向ける
ケンジくんのエネルギーを「抑え込む」のではなく、「活用する」という発想です。
例えば:
- 「ケンジくん、みんなに説明してくれるかい?」
- 「ケンジくんが手伝ってくれると助かるな」
- 「ケンジくんの意見を聞かせて」
彼の存在感を「邪魔なもの」ではなく
「クラスの財産」として扱うイメージ。
もし反応が悪くても、「今日は機嫌が悪いのかな?」
ぐらいに考えて、次の日また試してみてください。
子どもにも「その日の」「その瞬間の」機嫌、があります。
ということは、たまたま
うまく行かないタイミングだってありますよね^^
3. 小さな成功を積み重ねる
いきなり大きな変化を求めず、小さな成功を積み重ねていきます。
例えば:
- 穏やかに過ごせた場面には、確実に「良い価値付け」を行う
- クラスや友達にポジティブに働きかけた瞬間を見逃さない
- 授業で良い発言をした時は、クラス全体に紹介する
この「小さな成功体験」が、ケンジくんの自己肯定感を育てていきます。
※ひとつひとつの事例は小さなことであっても、実はその「小さな事例」を「最大限に活用して成長にガッチリ繋げる手法」は、実はいくらでもあります。
私はそういうのが得意な自覚があるので(笑)、「自分のクラスのあの子では…?」というケースにもきっとバッチリお答えできます^^
ちなみに、
男性の先生の場合、こんな感じの、一見「優しく接する」ことへの不安があるかもしれません。
「甘いと思われるのでは?」
「舐められるのでは?」
でも、理解しようとする姿勢と甘さは全く違います。
むしろ、男性だからこその安心感を与えられる場面も多いんですよね^^
3ヶ月後のあなたのクラス
この視点を持って接していくと、3ヶ月後にはきっと変化を感じられるはずです。
ケンジくんが、クラスのリーダー的存在になっているかもしれません。
授業中に「先生、僕が説明する!」と積極的に手を挙げるようになるかもしれません。
他の子たちも、ケンジくんの良さを認めるようになっているでしょう。
そして何より、あなた自身が
「教師として成長できた…」と実感できているはずです^^
「私、教師に向いてないかも...」
そんな気持ちも、きっと「けっこう楽しい仕事だな^^」という自信に変わっています。
朝、学校に向かう足取りが軽やかになり、
「今日は子どもにどんな楽しい話題を振ろうかな」と
楽しみに思えるようにもなりますよ^^
大切なのは、一人で抱え込まないこと
とは言え、教室の状況は、本当に一つ一つ違う。
ケンジくんのようなタイプの子でも、その子の背景や、これまでの担任との関係、クラス全体の雰囲気によって、最適なアプローチは確実に変わってきます。
経験を積んでも、新しい悩みは生まれるものです。
「この年数でこんなことを悩むなんて...」と思う必要はありません。
むしろ、経験があるからこそ見えてくる深い課題もある、というのが難しいところでもある。
中堅の先生方からのご相談で、私としてもかなり勉強と経験になっていってます。
今回お話しした方法も、あくまで「基本的な考え方」だと捉えてください。
より具体的で効果的な方法は、やはり個別の状況を詳しくお聞きしてからでないと、お伝えできない部分もあります。
経験年数や性別に関係なく、一人ひとりの先生が抱える状況は本当に様々。
「この声かけでいいのかな?」
「うちのクラスの場合はどうだろう?」
そんな疑問が浮かんだ時こそ、一人で抱え込まず、適切なサポートを受けながら進んでいくこと。
それが、あなたにとっても、子どもたちにとっても、一番良い道だと思います。
最後に
あなたが今感じている不安や迷い。
それは、成長のための大切なプロセスです。
完璧な教師(というか、人間)なんて、この世に存在しません。
大切なのは、子どもたちのために「より良い教師になろう」と努力し続けること。
それが、教室で子どもたちと関わり続けてきたうえで分かった「必要最低限の、教師としての資質」だと思います。
その気持ちを持っているあなたは、間違いなく素敵な先生です^^
明日の朝、ケンジくんと向き合う時。
「この子は可能性の塊なんだ」
そう思いながら接してみてください。
きっと、何かが変わり始めるはずですよ^^
PS.
実は、私自身も若い頃、全く同じような経験をしました。
クラスにいた「手に負えない」と思っていた子が、実はあとあと振り返ってみると、一番教師として成長させてくれた子だったんですね。
当時の私は、毎日のように「なんで言うことを聞いてくれないんだろう」「私の何がダメなんだろう」と自分を責めていました。
情けない話ですが、職員トイレの鏡を見つめながら、涙を流したこともあります。
主任に相談しても、「もっと強く出なさい」「甘すぎるのよ」と言われるだけ。
でも、その言葉通りにすればするほど、その子は反発して、関係は悪化するばかりでした。
転機が訪れたのは、ある日の放課後。
その子が一人で教室に残っていた時、私は思い切って聞いてみたんです。
「いつも先生の話、聞いてくれないけど、何か理由があるのかい?」
すると、その子はぽつりと言いました。
「どうせ俺なんか、バカだから話聞いても分からんし…」
その瞬間、私は気づいたんです。
この子は反抗しているんじゃない。自分を守っているんだと。
「頭が良くない」と決めつけられることを恐れて、最初から「やらない」という選択をしていただけだったんですね。
その日から、私の関わり方は180度変わりました。
「管理する教師」から「育てる教師」へ。
この転換ができた時、教師という仕事のやりがいに少し気がつけた気がします。
その子との関係が変わった時、私の教師観も完全に変わりました。
そして、卒業式の日。
卒業証書の授与を壇上で終えて、恥ずかしそうな表情で担任の前で立ち止まり、一礼するその子からの「何気ない一言」で、私は思わずクッ… と、泣いてしまいました…
『ミチ先生。1年間、ありがとうございました。』
たったこれだけでしたが、卒業式シナリオには無かった「その一言」で、彼にとって素敵な一年をサポートできたんだ…という思いが溢れた瞬間だったんでしょう。
今、同じような悩みを抱えている先生方を見ると、当時の自分を思い出します。
一人で抱え込んで、夜も眠れないほど悩んでいた日々。
でも、正しい視点を知った時、全てが変わりました。
あなたにも、きっと同じような瞬間が訪れると信じています。
教師という仕事は、辛いこともありますが、本当に素敵な仕事だな、と感じます。
「人の成長」に、直接関わることができる。
今は辛い場面もあるでしょうが、その先にある喜びを想像しながら、一歩ずつ前に進んでいってくださいね。
そんな先生方のお役に立てる瞬間が、私にとって最も嬉しい時間でもあります^^
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(いつもスター押してくださる方、本当に有り難く思っています。ありがとうございます^^)