“ダメだった自分”を超えたいあなたへ

このブログの全ては、自分を責めていた“あの頃の私”に向けて書いています。

保護者面談『またやらかした...』と落ち込む先生へ:明日でも使える『良さを共有するだけ』の心理術

保護者面談で「失敗したくない…」と悩む先生へ。子どもの成長土台を強化する「良さ共有」の思考法

あなたにとって「保護者面談」ってどんなものですか?

・事務連絡だけで時間いっぱい。むしろそれすら終えられなかった...

・クラス担任として困っていることを切実に語ったのに、なぜか保護者の声が「申し訳なさ → 怒り」にトーンが変わっていった...

・保護者『はい…』『はい…』だけで進み、「最後に何か質問とかありますか?」『…いえ、特に…』で終わってしまった...

こんな感じでしょうか?

面談って、胃が痛くなりますよね。

私も初任の頃、全く同じ経験でした。

面談が終わった後、一人教室に残って

「今日もやっちまった...」

肩を落としていたことを、今でもよく覚えています。

 

でも、ここでお伝えしたいことがあります。

そもそも面談で「失敗」なんて、

実はありえないということ。

あるのは、子どもの成長を確定させる

絶好のチャンスだけです。


※記事の最後PS部分に『この記事のウラ話』を書きました

 

なぜ多くの先生が面談を「苦手だ」と感じてしまうのか

多くの先生が面談を憂鬱に感じる理由。

それは、面談を「問題報告の場」

思い込んでいるせいだと私は思います。

 

「この子の課題を伝えなければ」

「保護者に現状を理解してもらわなければ」

「問題点を共有しなければ」

確かに、それも大切なことでしょう。

でも、それだけでは保護者の心は絶対に開かない。

というか、つまらないですよね。

 

せっかく学校まで足を運んだのに、

聞かされたのは我が子のダメ出しだけ。

 

それではむしろ、

警戒心を抱かせてしまう結末になってしまう。

 

では、面談を活用するために

必要なことは何でしょうか?

 

それは、子どもの「良さ」を保護者と共有し、

成長の土台を強化すること。

 

この発想の転換ができた瞬間、

面談は全く違うものになります。

 

「良さ共有」がもたらす驚くべき好循環

面談で子どもの良さを保護者と共有すると、こんな好循環が生まれます。

 

・教師と保護者が子どもの良さを共有

↓        ⇧

・お互いへの信頼関係が深まる

↓        ⇧
・子どもが自分の良さや頑張りを再確認

↓        ⇧

・家庭と学校両面から支えられている実感

↓        ⇧

・自己肯定感、自尊心の向上

↓        ⇧

・成長の土台が強化される


私が実感しているのは、こういう感じの好循環。

素晴らしい循環ですよね。

 

でも、この効果はそれだけではありません。

実は、面談での「良さ共有」こそが、

将来のトラブルを防ぐ最強の予防策

にも繋がっていくんです。

 

クレームの正体は「担任への不信感」

保護者からのクレーム。

その正体をたどると、ほぼ全てが

「担任への不信感」に行き着きます。

 

「この先生、うちの子のことをちゃんと見てくれているの?」

「本当に子どものことを考えてくれているの?」

 

こういった不信感があると、

ちょっとしたトラブルでも大問題になってしまう。

 

逆に、面談で保護者との連携ができ、

「子どもの成長」という同じ方向を向いていれば。

 

仮にその子がトラブルを起こしたり

巻き込まれたりしても、その子の保護者さんは

理解を示してくれたり、逆に味方になってくれたりします。

 

これが面談の持つ本当の力なんです。

 

「学校 × 家庭タッグ」で子どもを支える

私の考える「面談の本質」は、この

「学校 × 家庭タッグ」を作り出すこと。

 

【軸①:担任 × 子どもタッグ】

 → 普段の学校生活で成長に向かって進む

 

【軸②:学校 × 家庭タッグ】

 → 面談で成長の方向性を合わせる

 

面談は、この【軸①】の

「担任 × 子ども」のタッグマッチを勝利に導く

ために、絶対なくてはならない

プロレス台本のようなもの。

※プロレスをディスってる訳ではありません

 

子どもを中心として

4者(子ども、家庭、担任・学校)が同じ方向を向く。

これが実現できれば、子どもは最高の環境で成長していけるのです。

 

面談時の保護者対応で意識すべき3つのこと

では、具体的にどんな思考で面談に臨めばよいのでしょうか。

 

ここでは、元気すぎて注意されがちな

「ケンジくん」のような子の保護者面談を想定し、

3つの思考法をお伝えします。

 

思考①:「第一声は驚きの共有」

面談の成否は、入室時の第一印象で決まります。

なぜなら、多くの場合、保護者は面談の場に

「警戒心」を持って来ているから(個人的な見解です)。

「また、うちの子の問題を指摘されるのかな...」

「先生から叱られるのかな...」

そんな心理状態の保護者に対して、

いきなり子どもの良さを伝える。

 

「○○さん、ケンジくん、本当に頑張ってますよ!」

保護者は「え?(何のこと?)」となります。

でも、それで良いんです。

この瞬間、保護者の警戒心が和らぎ、

「この先生は、うちの子のことをちゃんと見てくれているんだ」

という安心感に変わっていく。

 

ケンジのような子の場合、問題行動を

「エネルギーの高さ」として

再定義して捉える思考が大切です。

 

※実際の面談における詳しい会話例は、ここでは割愛します

 

思考②:「社会人視点での価値付け」

子どもの行動を、将来性と結びつけて考える思考。

これが、保護者の心を安心させる秘訣です。

 

ケンジのような子の「落ち着きのなさ」を、

「行動力・積極性」として価値付けする。

※これに関しては、この記事に詳しく書いてます。「やんちゃ」と言われる子をはじめ、クラスで「問題児」と見られる子は、ただ「枠に収まりきれないだけ」です。教師の視点を変えるだけで、「彼」は友達からも、そして教師自身からも。リスペクトの対象になります。

 


「実は、こういうエネルギーって、社会人になった時にすごく大切な要素なんです」 「新しいことにチャレンジする積極性は、将来きっと武器になりますよ」

 

保護者が「将来性」を感じる瞬間。

 

その時、子どもへの見方が変わり、家庭での捉え方も変わっていきます。


※実際の面談における詳しい会話例は、ここでは割愛します

 

思考③:「相手を立てながら話のペースを握る」

これは、多くの先生が誤解しやすいポイントです。

「主導権」というと、ゴリ押し!というイメージを

持つ方もいらっしゃるかもしれません。

でも、そうではないです。

 

話のペースをこちらに持っていないと、

後に控えた保護者との時間が確保できない。

それはそれで問題ですよね。

 

つまり、時間管理のための「主導権」なんですね。

 

相手への礼儀を忘れず、

でも面談の流れはしっかりコントロールする。

 

ケンジ君のような子の保護者との信頼関係を築きながら、

限られた時間を有効活用する思考プロセスが、

プロには必須でしょう。

 

実践上の注意点・現実的な困難

ここまで読んでくださったあなたなら、

もう気づいているかもしれません。


実は、今回の内容で最も重要なのが

「子どもとの、普段の関わり」という点です。

 

今回の内容は、担任がその子の「強み」を

はっきり言えないといけません。

 

「強み」でないにしても、最低限

・好きなもの

・得意なこと

・仲のいい友達

これぐらいの情報は明確に答えられる必要があります。

 

つまり、他記事でも何度も言及しているように

「35人の児童へのリスペクト」

何よりも重要な要素なんです。

 

 

面談は、日頃の関わりがあってこそ成り立つもの。

逆に言えば、日頃から子どもたちのことを

しっかり「見る視点」をもって関わっていれば

面談で「失敗」なんてありえないです。

 

情けないですが私自身、最初の頃は

「褒めるポイントが見つからない…」

そういう子もいました。

 

でも、「良さ、強みを見つける」には

ポイントがあります。

※慣れればポイントはいくらでも出てきますが、例えば取り組みやすいもののひとつとして、この記事に書かれたことなどが挙げられます。

 


こういった視点さえもっていれば、必ず、

保護者に伝えたい良い面は見えてくる。

 

子どもは、基本的に可能性の塊です。


これは、「教育評論家」「教育論者」のよく言う

「子どもはみんな天使だ!✨️」みたいなニュアンスの

「キレイゴト」を言ってるのではありません

教室で子どもと関わっていく中で痛感した

動かしがたい事実です。


良い意味でも、悪い意味でも。

子どもは周囲の大人の関わり方次第で

どんな方向にでも変わります。

 

 

あなたも明日から、面談で子どもの成長土台を強化できる

面談を「問題報告の場」から

「良さ共有の場」に変える。

この思考の転換ができれば、

あなたの教室は確実に変わります。

 

保護者との信頼関係が深まり、

子どもたちの自己肯定感が高まり、

クラス全体の雰囲気が良くなる。

 

そして何より、あなた自身が

面談を楽しみに感じられるようになります。

※ちなみに、面談が楽しくできれば、授業参観も楽しいものになっていきます。

 

若手の先生だからといって、遠慮する必要はありません。

「子どもの良さを見つける目」は、年数ではなく

「子どもを見る視点」で決まるもの。

 

あなたには、クラスの子の

未来を変える力があります。

 

次の面談から、ぜひこの「良さ共有」の思考法

試してみてください。

きっと、これまでとは全く違う面談になるはずですよ^^

 

PS.

実は、私も若手の頃は面談が大の苦手でした。

ある日の面談で、保護者に「先生、うちの子のどこが問題なんですか?」と厳しい口調で聞かれた時のことです。私は慌てて、その子の気になる行動を列挙してしまいました。

「授業中の私語が多くて...」 「宿題の提出が遅れがちで...」 「友達との関わりで、時々トラブルになって...」

保護者の表情がどんどん暗くなっていくのが分かりました。面談が終わった後、その保護者は無言で帰られ、私は一人残された教室で「やってしまった...」と頭を抱えていました。

その夜は当然、家に帰ってからも大反省会。

お風呂場でシャワーを浴びながら、何度も自分を攻め続けていました。

「なぜ、あの子の良いところを一つも伝えられなかったんだろう」 「保護者も、子どものことを心配してるだけなのに...」

そこで気づいたんです。

面談は、子どもの「ダメ出し」の場ではない。子どもの「可能性」を保護者と一緒に見つける場なんだと。

そこから、私は意識を変えました。面談では必ず、その子の良いところから話し始める。問題があったとしても、それを「成長のチャンス」として捉え直して伝える。

すると、保護者の反応が全く変わりました。

「先生、うちの子のことを、そんな風に見てくださっているんですね」「家でも、そういう面を伸ばしてあげたいと思います」そんな言葉をいただけるようになったんです。

時には「…いつもありがとうございます…」「…そう言っていただけると、本当に救われます…」そう言って涙を流された方も、数名ではありません。

家庭での保護者さんは、ずっとずっと我が子と向き合い、本当に頑張っておられるんですよね。子ども自身も頑張っているのは同じですが、何より「育児」は、一瞬たりとも休まることがない。それは、私も同じ子を持つ者として、日々感じていることです。

学校現場で勤める私たちは、その「保護者の頑張り」にも、もっと寄り添う姿勢が必要なんだと痛感させられました。

今思えば、あの失敗があったからこそ、面談の本当の意味を理解できたのかもしれません。

もし、あなたも面談で悩んでいるなら、一度「良さ共有」の視点で考えてみてください。きっと、子どもたちの新しい一面が見えてくるはずです。

具体的な会話例や、難しい保護者への対応法、実際の面談で使える言葉選びのコツなどは、本気で実践したい先生にだけ個別でお伝えしています。

実は、もともと今回の内容は「想定される状況」「具体的な会話」まで落とし込んだ内容でしたが、あまりにも「具体的すぎた」ため、別でnoteの下書き記事として分けて保存してあります。

せっかくまとめたものですので、個別で「ほしいです」と連絡をくださった方のみにプレゼント(?)しようかと思います。こちらは、私が実際に面談のとき実際に言っているセリフや考え方等もそのまま載せてしまっているので、ブログ記事としてアップする予定はありません。

本当に実践してみたい本気の方。そして実践してみた感想を教えてくださる方にのみ、お渡ししたいと思います。neotoriga2@gmail.com

もし「面談が近い」「明日の面談で試してみたい」と思われたら、DMでご連絡ください。面談に限らず、そもそもの保護者対応の本質についての内容なので、知っておくだけで様々な場面に役立ち、応用できるかと思います。

一緒に、子どもたちの可能性を最大限に広げる教室を作っていきませんか?^^